ハワイ アロハシャツ 歴史から現代まで

ファッションアイテム「アロハシャツ」の歴史を徹底解剖!

日本では、ファッションとして取り入れられているアロハシャツ。ハワイの街中でも必ず見かけますよね。

お土産として購入したり、ハワイの雰囲気を感じるために、現地で購入してみたという経験がある人も多いのではないでしょうか?

今回は、あまり知られえていないアロハシャツの歴史を紹介していきます。

画像出典:https://otokomaeken.com/mensfashion/9240

1 そもそも、アロハシャツとは?

ハワイ アロハシャツ 歴史

出典:http://www.hawaiist.net/topics/oahu/10307

アロハシャツ(Aloha shirt)とは、バナナやパイナップルの南国フルーツやフラダンスを踊る可愛らしい女の子のイラストのほか、トロピカルでユーモアのあるモチーフや、金魚・虎・鶴などの東洋的でエキゾチックなデザインを煌びやかで色彩豊かな色味に染めた開襟シャツのことを指します。

最近では色合いがカラフルなもの以外にも、無彩色で落ち着いた印象のアロハシャツも販売されています。

ちなみに、アロハシャツにも使われているアロハ(Aloha)という言葉は、日本語で”こんにちは”という意味だと思っている方が多いですが、実はそれ以上に深い意味が込められています。

アロハ(Aloha)とは、その全てを受け入れる広い「心」で、「尊敬」・「優しい気持ち」・「思いやり」・「愛」を持って人に接する「精神」のことを意味します。

「ALOHA」のそれぞれの頭文字をとると、
A(Akahai)=思いやり
L(Lokahi)=協調性
O(Olu’olu)=喜び
H(Ha’a Ha’a)=謙虚・素直な心
A(Ahonui )=忍耐
のハワイ語の組み合わせになっています。

「日々暮らしていく中で、思いやりのある素直な心で、他者に感謝し、また分かち合い、喜びや愛情を与える事で、幸せを感じる」という言葉の意味をはじめて知った方や、どんな意味があるんだろうと疑問に思い調べている方は、これほどまでに深い意味があったということに驚くでしょう。

多くの人が、こんな精神を持って生活していけたら素敵ですよね。

2 アロハシャツの歴史

ハワイ アロハシャツ 歴史 

出典:https://news.goo.ne.jp/article/eipublishing/trend/eipublishing-436501.html

アロハシャツは、1930年代中頃から観光地やリゾート地として急速に発展し始めたハワイで、リゾートウェアまたはハワイのお土産として作られるようになりました。

ハワイで生まれ、今や多くのファンを持つアロハシャツですが、実はその起源は日本にあったとも言われています。

詳しい起源については諸説ありますが、意外にも「日本の和服から派生した」という説が有力です。

19世紀中盤から20世紀初頭、日本からハワイへの移住が始まり、移住した日系人が、パカラ(ヨーロッパの船員が着ていた開襟シャツ)と出会い、持参品であった着物や浴衣を再利用する際にパカラ風に仕立て直したのが起源と言われています。

他にも、ハワイに移住した日本人の持っていた着物や浴衣の美しさに心を奪われた現地の人が「着物や浴衣をシャツにしてほしい」と頼んだのが起源という説もあります。

また生地の素材は当初シルクが主流でしたが、1950年代にはレーヨン、1960年代に入りポリエステルでも作られるようになり、主流になりました。

しかし、近年のヴィンテージブームもあり、シルクやレーヨンを使用したシャツも復活してきています。

ハワイ アロハシャツ 生地

出典:http://hawaiilifestyle.jp/note/?p=13592

【生地の特徴】

「シルク」・・・高級感があり、薄くて透け感があるので軽やかな肌触り。それに加え、天然繊維なので肌に優しいのが嬉しいポイント。
しかし、水に濡れると縮みやすく、汗による変色が起こりやすいので、丁寧に扱う必要があります。

「レーヨン」・・・独特の光沢やドレープ感があり、肌触りが良く吸湿性に優れていますが、水に濡れると縮んでしまう可能性もあります。

「コットン・ポリエステル」・・・丈夫で長く着ることができ、レーヨンやシルクと比べると扱いが楽なのが魅力です。

洗濯するときにも、特に気を使う必要がないのが嬉しいですよね。

ハワイ アロハシャツ ボタンの特徴

出典:http://hilomanaloha.blog.fc2.com/blog-entry-32.html

ボタン部分に関しては、本来ヤシの木やヤシの実を用いたもののみがアロハシャツと呼ばれていますが、日本ではこの分類が曖昧になっており、プラスティックボタンを使ったシャツ(プリントシャツ、アロハ風シャツ)を、開襟とプリントされたデザインをもってアロハシャツと呼ぶ人がほとんどです。

【ボタンの種類】

「ココナッツボタン」・・・ヤシの実を削って作られるスタンダードなボタン。大きさは多種多様です。

「竹ボタン」・・・繊維の詰まった竹から作られており、磨くと光沢がますという特徴があります。

「白蝶貝ボタン」・・・その名の通り、貝から作られたボタンで、美しい輝きが上品な雰囲気を演出してくれます。

「黒蝶貝ボタン」・・・白蝶貝と同様に、貝から作られたボタンで、深い輝きをもっており、高級なシャツに使われることが多いです。

「練りボタン」・・・ユリア系樹脂に貝の粉末を混ぜ合わせた合成ボタン。貝が持つ独特の光沢は残しつつ個性的に仕上げられたボタンになっています。

3 アロハシャツの現在

ハワイ アロハシャツ 現在  
出典:https://welove.expedia.co.jp/destination/usa/3301/

腕を通した瞬間、その鮮やかな色味に目を奪われ、一気にハワイを感じることができるアロハシャツ。

プライベートにオシャレとして身にまとうのはもちろん、長い間愛されて着たアロハシャツは、様々な取り組みを経てカジュアルな着こなしができるようになっています。

また、レストランの制服やオフィス、冠婚葬祭でも着ることを許されているほど、「ハワイにおける正装」として受け入れられるようになりました。

しかし、その時の場面に合った服装をすることは大切になってきます。

ちょっとここまで派手だと浮いてしまうかなと悩んだ時は、柄のバリエーションも豊富なので、自分好みで着ていても落ち着くオンリーワンを見つけてみてください。

まとめ

今回は日本でもファッションアイテムの一つとしてかかせない、アロハシャツの歴史や起源についてご紹介してきました。

アロハシャツを一つの言葉として記憶するだけでなく、その歴史や起源を知ることで、より楽しむことができるのではないでしょうか。

また、アロハシャツには選びきれないほど沢山のデザインがあるので、使う場面や会う人を想像して選んでみてくださいね。