
シチリア島のワイン事情から、おすすめのワインまでをご紹介!
旅の大きな楽しみの一つが「食」ですよね。
特にシチリア島への旅行は、食への期待が大きいのではないでしょうか。
そんな料理と一緒に楽しみたいのが「シチリアワイン」。
通常ワインは料理との相性を考え選ばれますが、シチリアワインはレストランの食事はもちろん、家庭料理をも華やかに演出してくれます。
今回はどんな料理にもよく合う「シチリアワイン」にスポットを当てて紹介します!
1 シチリアワインの歴史
旅先で楽しみの一つである食事は、美しく盛り付けられたアンティパストにシチリア近郊で採れた魚介類、イタリア定番のパスタにピザなど想像しただけでお腹が空いてきますよね。
きりりと冷えた白ワインでも、風味豊かな赤ワインでもシチリアワインは他の有名産地のワインに引けを取りません。
シチリア島とワインの関係はとても古く、紀元前1100年頃に製造が始まったとされています。
ワインの歴史は古代の人々の移動と関係しており、シチリア島に最初にワインをもたらしたのは古代ギリシャ人。
シチリアの恵まれた自然豊かな土壌は、ワイン造りに適していて、シチリアの人々にも受け入れられました。
ヨーロッパ全土へは、このシチリア島からワインが広がって行ったと考えられています。
しかし2017年、この歴史を覆すかもしれない発見がシチリア島でありました。
それはなんと、今まで定説とされたワイン造りの発祥よりもさらに3000年も遡る6000年も前の陶器の器にワインの痕跡があると言うものです!
この発見はまだまだ調査段階という事ですが、シチリアのワインが世界最古である可能性が出てきました。
洞窟の中で見つかった陶器は、神様への神聖なお供え物とされていたようです。
古代の人々にとって聖なる飲み物であったワイン。
そう思うと、シチリアワインがより一層味わい深いものになりますね。
2 シチリアワインの製造
シチリアはワインの製造で、世界最高峰と言うイメージをなんとなく持っていませんか?
実はシチリアワインが、世界のワイン愛好家の中で注目を集め始めたのはここ最近のこと。
シチリア島はぶどうの生産量は多いものの、ワインの製造までを行う農家はそこまで多くはありませんでした。
収穫されたぶどうはイタリア国内やその他のワイン製造が盛んな地域へと輸出されていましたが、近年はシチリア島内にも有名なワイナリーが進出しシチリア島でぶどうの栽培からワイン製造までが行われるようになってきています。
元々ワインの製造に適した気候のシチリア島ですから、とても高品質のワインが作れると世界中から熱い期待が集まっている地域となっています。
まだ若いワイナリーが多いので、これからシチリアワインにより一層注目が集まるでしょう。
3 シチリア島内の「ワインの産地」
シチリア島内のワインの産地として名を馳せているのが、エトナ山周辺です。
現在も活動を続ける活火山エトナ山周辺は、シチリア島内で最も標高が高く、ワイン用のぶどう栽培に適したミネラルと鉄分を含む土壌です。
自然の恵みがもたらす栄養素を含んだ土壌では、ぶどうの栽培がとても盛んに行われており、都市郊外では一面のぶどう畑が広がります。
エトナで作られるワインは赤ワインも白ワインも香りが強く、しっかりとした酸味と風味を楽しめるいわゆる「強い」ワインです。
驚くことに100年以上前から実を付け続けてきたぶどうの樹木が数多くあり、深い味わいのワインが生産されています。
4 エトナの「ワイン列車」に乗ろう!
出典:http://crea.bunshun.jp/articles/-/10831
ワイン好きやワイナリーを訪れるのが好きな方にぜひ利用してほしいのが、エトナ近郊のワイナリーをめぐる「ワイン列車」です。
標高の高い山の斜面にある数々のワイナリーは、レンタカーでしか訪れにくく、イタリア語が話せないと少しハードルが高い場所となっています。
ですが、ワイン列車を利用すれば難なく到着できますので、安心してくださいね。
都市にももちろんワインバーは多くありますが、現地エトナを訪れて、ぜひその恵みを体感して見てください。
エトナの多数のワイナリーへは、ワイン協会などが協力して行っているツアーで、鉄道と車を使って段々畑の広がる景色の中へ向かいます。
ワイナリーでは生産者の方のお話を聞きながら、テラスでおつまみとワインを楽しめたり、樽から注がれた香り高いワインを頂く事ができます。
ワイン好きはもちろんですが、標高の高い山の中を走る列車から見える景色も、とても魅力的なアクティビティです。
運行が多くはありませんが、予約してぜひ参加したいツアーです。
5 マルサラワインとは?
シチリアワインでもう一つ忘れてはいけない産地が、島の西部に位置するマルサラ。
日本でも料理のソースやお菓子の風味付けなどに使用されることが多く、名前だけは聞いたことのある方も多いですよね。
出典:http://mariage.wine-temiyage.com/great-wines-for-chocolate/
マルサラワインは、通常のワインよりもアルコール度数の高い酒精強化ワインで、スペインで生産されるシェリー酒やポルトガルのポルト・ワインと肩を並べる程高く評価されています。
強い樽の香りと風味が特徴で、アルコール度数が高いため、食前酒や食後酒として愛されるワインです。
マルサラワインはシチリアで2番目にD.O.C(原産地統制呼称)に認定された歴史のあるワインで、ぶどうの品種から生産地区、生産方法までが厳しく定められています。
まさにシチリア人によって守られてきた、伝統のワインと言えますよね。
マルサラワインは、辛口から甘口まで種類が様々ですが、辛口も角のない優しい風味でついつい飲みすぎてしまう程。
甘口はデザートを食べているような味わいが広がりますよ。
アルコール度数は18度前後と高いので、体調にも気を使って飲んで下さいね。
6 おすすめのシチリアワインは?
シチリアを訪れた際のお土産としてもワインは最適です。
ワイン生産が豊かな土地らしく、シチリア全土のワインバーやスーパーなどで日本で購入するよりもはるかに安くワインが手に入りますよ。
シチリアワインを代表するのが、「プラネタ」と言うワイナリーが造るワインです。
ワイン好きなら一度は飲んだことがあるほど世界的にも有名なブランドで、シチリア全土にいくつかのワイナリーを持っています。
「土地に最適なぶどうを栽培しワインを作る」と言うこだわりを掲げており、そのため同じプラネタブランド、同じシチリア島産であっても味わいが異なります。
プラネタのワインを何本か飲み比べて、好きなものを探すのもオススメです。
プラネタのワイナリーを訪れるツアーも用意されているので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
作り手のこだわりや情熱を垣間見ることのできる、素晴らしい体験となりますよ。
まとめ
注目度の高さから様々な情報が飛び交う「シチリアワイン」ですが、ワインに関しては百聞は一見にしかず。
興味を持っていただけたなら、早速「シチリアワイン」を試してみてください!
お気に入りが見つかったら、今度はそのワイナリーを訪れる計画をぜひ立ててみて下さいね。
本場シチリアの空の下で堪能する「シチリアワイン」は格別ですよ。